修理をしていて時々感じるのが、カメラを使っていて壊れた時の持ち主の心理です。 大抵は何とか動くようにならないかと努力すると思いますが、それが巻き上げ不良だったりすると、無理やり巻こうとするわけです、ちょっとたたいて見たりしてね、でもこれが怖いんです、そのまま修理すれば簡単に直る場合も多いのですが、これが原因で再起不能になる場合もあります。 私が経験した中で特に記憶にあるのがPENTAXのMXです、このカメラは巻き上げのラチェットの支点部分が弱いので、無理に巻き上げるとこの軸が折れて再起不能になります。
MXの典型的故障パターンは 幕糸外れ→幕の巻き上げ不良→幕損傷→ラチェット破損→ジャンク、と進みます。
糸が外れた時点で修理すれば比較的簡単に治りますが、ラチェット破損まで行くと修理業者に出しても修理不可で帰ってくることになります、そうなると部品取としてしか価値はないとなるわけです。 ここでさらに怖いのは、オークションなどでは何処まで進行していても、「巻き上げ不良」ですから、入札するときは見極めが大切です、私は最後まで行ってても治しちゃいますけどね。 |