ALMAZ-103




金属幕式縦走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード:1〜1/1000秒、B
マウント:Kマウント
レンズ:MC VOLNA 1.8/50

LOMO製の一眼レフカメラです、珍しいものですが、こんなカメラを手に入れるのは熊っ子さんしか居ませんね(爆)
手に入れて何度かシャッターを切っているうちに巻き上げが出来なくなったということでした。

フロントボードと本体の接合部に大きな段差があり、誤魔化すために厚手の画用紙のような紙が貼り革の下に貼ってある、精度は悪そうである。
底蓋を外してみた。
ミラーボックスのチャージ機構だが、いきなりベアリングが3個も見合える、贅沢な仕様だ。
ミラーボックスのチャージはこちら側にある。
モータードライブのトリガー接点と思われるスイッチがあるが、底の接点までの線が無い、分解したような跡も無かったのだけれど、不思議(@_@;)
露出計も無いのに電装基盤が現われた、これはFP、X接点用、ちょっと大げさなように思う、人件費のほうが安かったのではないかな?
動作の確認のためにレリーズ機構の分解をした。

巻き上げ不良の原因は、このレリーズレバーのリンクが外れて戻らなくなったのが原因であった。
セルフタイマーユニット。
フィルムカウンターとシャッタースピード設定ダイヤル部。

ギヤの噛み合せは狂っても関係ないので、何も考えないで外せる。
中央に見えるレバーがシャッターユニットのチャージレバー。

金属幕シャッターユニットでチャージレバーが上にあるのは始めなので、解からなくてしばらく探した。
        (^_^;)
シャッターユニットの動作は問題ないようなので、今回は外さなかった。

ミラーボックスのリターンはこちら側で行う、これも始めてみた、幕の金具の先端にレバーが付いている。
一連の動作を確認して、組み立て後に動作確認をしたが、何回かに一度リンクが外れて同じような現象を繰り返すことがわかった、これでは到底実用にならない。
色々調べてみたが、フロントボードが無い時はまったく問題なく動作する、どうやらフロントボードが何処かでリンクの動きの邪魔をしているようだ。

早速当たりそうな所を点検したが、写真の部分に擦れた様な跡を発見(^_^)
少し大きめにリューターで削ってみた、これでフロントボードをつけた状態でも問題なく動作するようになった。
このカメラ、製造は1985年ごろらしいのですが、構造はどう見てもそれより20年以上は古いと思う、KONICA FPのような感じです、しかも設計は独自のもののようで、シャッターユニットも独自のものですから、なかなかセオリー通りに行かないのです、あれ??ってことが何度もあって、なかなか面白いカメラでした。
しかし、構造的に見てかなりの不良品があると思うんです、レリーズシャフトのリンクが外れやすい構造なんで、結構壊れたんじゃないでしょうか、多分現存する完動品は少ないと思います。