RICOH HI-COLOR 35
&
AD-1

HI-COLOR 35
AD-1
露出制御
  CdSメーター、針押さえ式AE
  マニュアル
感度設定範囲
  ASA25〜400
レンズ
  カラーリケノン35mm F2.8 3群4枚
  前玉回転・ゾーンフォーカス
シャッター
  ビハインドシャッター
  1/30、1/60、1/125、1/300
発売
  1968年9月
露出制御
  CdSメーター、針押さえ式AE
感度設定範囲
  ASA50〜400
レンズ
  カラーリケノン35mm F2.8 3群4枚
  前玉回転・ゾーンフォーカス
シャッター
  プログラムシャッター
  1/30 - 1/250 セルフタイマー
発売
  1979年7月


分解組み立て難易度10段階評価
 5

RICOHのカメラは結構好きでゼンマイ仕掛けのオートハーフシリーズなども何台か修理したことがあるのですが、この2台はそれほど欲しい〜って程ではなかったのです、でも安さに負けて落札してしまいました(^_^;)

例によってジャンクの状況です。

HI−COLOR35
 ピントリング固着、露出制御不可、シャッター開かず、巻き上げゼンマイ不動等、完全ジャンク状態、ただ、レンズが綺麗なので何とか直したいところです。

AD−1
 プログラムオート不良、常に全開、最低速、バッテリーチェックランプ点灯せず。
とりあえずはピントリングを外す。


ピントリングはビクともしない、グリスが固まってしまったようだ、はみ出した部分のグリスを採って、何で溶かすか、シンナー、アルコール、ベンジンの3種類で実験(爆)
結果、シンナーが一番良さそうなので丸一日シンナー漬けにして放置した、だがまったく動かない、このままでは何日掛かるかわからないので力業で緩めた(^_^;)
ちなみに、ピントリングを外すと無限遠の調整が必要になります。
RICOHお得意のモナカ構造、フロントカバーはフィルム室内部からネジ3本で外れる。

巻き上げゼンマイはフロントカバーを外した時に何かが外れたのか、ギュイーギュイーと音がして緩み、以後問題なく動作するようになった。

中央に見えるのは絞りである、AE連動の他、マニュアルでも設定できる。

フラッシュ位置ではシャッタースピードは1/30秒固定で絞りがマニュアルでしか動かなくなる。
上の写真からネジ3本緩めるとシャッターユニットはごっそり外れてこうなる。
露出計だが、動作がおかしい、指で動かすと好きな位置で止まって元に戻らない、軸受けが悪いのだろうと、中央のネジを少しだけ緩めたらスーッと元の位置に戻るようになった、幸い断線もしていないようである。
後玉、フィルム室側から見たところ、周囲にはモルトが…
モルトの周りのリングは絞りの制御関係。
こちらは後玉の更に後ろのシャッターユニット。
上のモルトが当たっていた部分が錆びて酷いものだ。
シャッター固着の原因は油によるものだった、ベンジンできれいにして組み立てるとスムーズに動作するようになった。
フロントリングを外したので無限遠調整をする必要が有るが、B動作が無いので、この状態で無限遠調整を行い、前玉の位置に印をつける、その後フロントパネルを組み立てて、前玉の位置を決めてからピントリングを組み付ける。

写真は無限遠調整のためにバルブ状態になるよう、爪楊枝を差し込んでいるところ、この位置に差し込んでシャッターを切るとバルブ動作となり、爪楊枝を抜くとシャッターが閉じる。

AD−1
次はAD−1である、オート不良の原因は電池ボックスの配線が外れたためだった、半田付けしなおして修理完了!

トップカバーを外すにはS、Cの切り替えボタンを外す必要がある、これは中央が化粧板になっていて、外すと下にネジがある。
この化粧板は両面テープでしっかり貼りついているので、無理に外せば再利用は難しい、なので化粧板を外さずにゴム板などで回したほうが良い。


おじいちゃんと息子って感じ
 AD-1は随分前に手に入れていたのですが、特別触手の動くカメラだとは感じていなかったのです、プラカメだし(^^ゞ、でも今回手に入れたHI COLOR 35はちょっと違ってなかなか楽しいです、まあ早い話が金属の質感と重量感、絞りとシャッタースピードがマニュアルでも設定できるってことが嬉しいんですけど。
 しかしこうして比べてみると、使う上ではAD−1のほうが使い安いです、軽いし、ゼンマイ巻上げノブも少し大きいので回し安い、その他にも連写が出来るなど、確実に進化してるのだなと感じました。