RICOHのカメラは結構好きでゼンマイ仕掛けのオートハーフシリーズなども何台か修理したことがあるのですが、この2台はそれほど欲しい〜って程ではなかったのです、でも安さに負けて落札してしまいました(^_^;) 例によってジャンクの状況です。 HI−COLOR35 ピントリング固着、露出制御不可、シャッター開かず、巻き上げゼンマイ不動等、完全ジャンク状態、ただ、レンズが綺麗なので何とか直したいところです。 AD−1 プログラムオート不良、常に全開、最低速、バッテリーチェックランプ点灯せず。 | |
とりあえずはピントリングを外す。 ピントリングはビクともしない、グリスが固まってしまったようだ、はみ出した部分のグリスを採って、何で溶かすか、シンナー、アルコール、ベンジンの3種類で実験(爆) 結果、シンナーが一番良さそうなので丸一日シンナー漬けにして放置した、だがまったく動かない、このままでは何日掛かるかわからないので力業で緩めた(^_^;) ちなみに、ピントリングを外すと無限遠の調整が必要になります。 | |
RICOHお得意のモナカ構造、フロントカバーはフィルム室内部からネジ3本で外れる。 巻き上げゼンマイはフロントカバーを外した時に何かが外れたのか、ギュイーギュイーと音がして緩み、以後問題なく動作するようになった。 中央に見えるのは絞りである、AE連動の他、マニュアルでも設定できる。 フラッシュ位置ではシャッタースピードは1/30秒固定で絞りがマニュアルでしか動かなくなる。 | |
上の写真からネジ3本緩めるとシャッターユニットはごっそり外れてこうなる。 | |
露出計だが、動作がおかしい、指で動かすと好きな位置で止まって元に戻らない、軸受けが悪いのだろうと、中央のネジを少しだけ緩めたらスーッと元の位置に戻るようになった、幸い断線もしていないようである。 | |
後玉、フィルム室側から見たところ、周囲にはモルトが… モルトの周りのリングは絞りの制御関係。 | |
こちらは後玉の更に後ろのシャッターユニット。 上のモルトが当たっていた部分が錆びて酷いものだ。 | |
シャッター固着の原因は油によるものだった、ベンジンできれいにして組み立てるとスムーズに動作するようになった。 | |
フロントリングを外したので無限遠調整をする必要が有るが、B動作が無いので、この状態で無限遠調整を行い、前玉の位置に印をつける、その後フロントパネルを組み立てて、前玉の位置を決めてからピントリングを組み付ける。 写真は無限遠調整のためにバルブ状態になるよう、爪楊枝を差し込んでいるところ、この位置に差し込んでシャッターを切るとバルブ動作となり、爪楊枝を抜くとシャッターが閉じる。 | |
AD−1 | |
次はAD−1である、オート不良の原因は電池ボックスの配線が外れたためだった、半田付けしなおして修理完了! トップカバーを外すにはS、Cの切り替えボタンを外す必要がある、これは中央が化粧板になっていて、外すと下にネジがある。 この化粧板は両面テープでしっかり貼りついているので、無理に外せば再利用は難しい、なので化粧板を外さずにゴム板などで回したほうが良い。 | |
AD-1は随分前に手に入れていたのですが、特別触手の動くカメラだとは感じていなかったのです、プラカメだし(^^ゞ、でも今回手に入れたHI COLOR 35はちょっと違ってなかなか楽しいです、まあ早い話が金属の質感と重量感、絞りとシャッタースピードがマニュアルでも設定できるってことが嬉しいんですけど。 しかしこうして比べてみると、使う上ではAD−1のほうが使い安いです、軽いし、ゼンマイ巻上げノブも少し大きいので回し安い、その他にも連写が出来るなど、確実に進化してるのだなと感じました。 |