PENTAX Z-1




TTLストロボ内蔵 TTL AE・AF 35mm一眼レフカメラ
シャッター:電子制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター
オートシャッター:1/8000〜30秒(無段階)
マニュアルシャッター:1/8000〜1秒、B
Xシンクロ:1/250〜1/15秒
寸法:152×95.5×74mm 650g(電池別)
発売時価格:105,000円(ボディーのみ)
電池:本体:6Vリチウムパック電池(2CR5タイプ)1個
発売年月 1993年9月 

分解組み立て難易度10段階評価
 8
フレキ、配線多数

 私がこのサイトを立ち上げたころ、MZ-3の前に手に入れたカメラですが、当時は完動品として中古で購入しました。

その後MZ-3を手に入れたこともあって、殆ど使うことも無く眠っていましたが、一昨年の蛍オフの時に仙台の亜哉さんに差し上げたのですが、ミラーアップしたまま戻らなくなったと帰ってきてしまいました。

ミラーアップと言えばMZシリーズの持病ですが、さて、Zシリーズにも同じ持病があったのでしょうか。

TOPカバーはネジ8本で外れる、とても簡単

このカメラはホットシューがTOPカバーに付いていないので配線も無い
外装をすべて外した状態、フレキの鎧(^^ゞ

写真ではマウントも外しているが、通常は外さなくても大丈夫
中央付近に見える接点はTvダイレクトダイヤルの接点
白、赤、黒の線はストロボ用
モードダイヤル部
DXコード読み取り接点

さすがZ-1、本気モードである、接点数も多い
フィルム巻き上げ、巻き戻し用モータ
シャッターチャージ関連のモーター


ミラーアップからの一連の動作はすべてスプリングが動力源となっており
このモーターで動作完了後のスプリングチャージ&リセット動作を行う仕組みになっている。

つまり、ミラーアップして戻らないということは、このモーターが怪しいということ。
こちらがモーター上部にあるギアBOX

シャッターチャージ、ミラー降ろし、絞り制御機構リセットの3動作を一度に行う。
左の丸いのがAF用モーター
中央はAFセンサー
レンズの絞りを制御する機構

ミラーが上がると絞りレバーは絞り方向に動作をスタートさせるが、動作量をセンサーで測定し、電磁石でロックする。

ロック後のリセットはチャージモーターによるチャージ動作として行われる。
とにかくフレキが凄い上に半田付けされた電線も多く、外すのは大変。
このフレキはカメラを一周する 、長〜いマフラーを巻いてる感じ(^^;
フィルム巻上げ、巻き戻し用ギヤ群
フィルム巻き戻し用ギヤ

ここにモルトが見える、これは交換した。
色々確認のためここまで分解
シャッターユニット

先幕用と後幕用に電磁石がある。
電源が入っていないときはシャッタユニットがチャージされた状態で機械的にロックされ
シャッターを切ると2個の電磁石に電気が流れて電気的にもロックされる。
その後電磁石によってミラーがアップするとシャッターの機械的ロックが外れ、同時に先幕の電磁石の電気が切れて先幕がスタートする。
設定時間後に後幕の電磁石の電気が切れてシャッターが切れる。
シャッターが切れた後ミラーを降ろし、シャッターを再チャージして動作完了となる。
思ったとおり、チャージ用モーターのピニオンが割れて空回りしていた。

で、対策は
ピニオンの穴径をシャフトにスッポリ入るくらいに鑢で拡大し、シャフトも表面を鑢で荒らしておく。
ピニオンを差し込んで瞬間接着剤で固める。

割れた部分に隙間が出来るようだと回転不良が起こるので加工は慎重に。


 後記

 チャージ用モーターのピニオンが割れる問題はMZシリーズだけの問題だと思っていたのですが、どうやらZシリーズでも発生するようです。
でも、Zシリーズを現役で使う人は少ないでしょうから、もし壊れても修理する人は居ないかもしれないですね。
このカメラの分解は初めてだと大変ですが、フレキの外れ方が理解できれば意外に簡単に分解できます。

で、色々調べた結果わかったこと・・・フレキもミラーボックスも外さないでミラーチャージ用のモーターは外せるということ(爆)
実は簡単に修理できるのでした(^^ゞ

さて、次は何にしようか、続けてZシリーズを狙ってみようかな。