PENTAX P30




TTL プログラムAE 35mm一眼レフカメラ
露出制御: TTL中央重点全面測光
露出モード:プログラムオート、メーター式マニュアル
プログラムオートフラッシュ
像倍率:0.82倍(50mm標準レンズ付で距離∞)視野率:92%
シャッター:電子制御式縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター
1/1000〜1秒 B Xシンクロ1/100秒
電池 SR44型又はLR44型電池×2
寸法:137×87.5×50.5mm
発売:1985年10月
発売時価格:39,000円
重さ:510g(電池別) 

分解組み立て難易度10段階評価
 4

 私がNEW EOS Kissのマニュアル操作(おもちゃのような造りとファインダーのピントのつかみにくさ)に嫌気がさして、始めて手に入れたマニュアルフォーカスの一眼レフカメラがこのP30でした。
当時はまだオークションに手を出していませんでしたから、有名カメラ店のネット中古で購入しました、確か6,000円だったように記憶しています。
その後オークションで手に入れたのがジャンクのMEで、動作はしなくても良いから安く手に入れておきたかったと言うのが理由だったのですが、そのカメラがちょっとした事で動作するようになってしまったのが、その後のジャンク道の始まりでした。
ですから私にとっては記念すべきカメラと言えますが、小遣いも少なかったのでジャンクのMEを手に入れるために手放してしまいました。

あれからもう9年になりますが、先日オークションを覗いていると「しばらく使わないでいると巻き上げてもチャージされません。」というME Superと同じ症状のP30が目に入りました。
とうとうP30にも来たなっていう思いで見ていましたが、懐かしのカメラですし、構造も気になるので落札してしまいました。

トップカバーを外すのは特に問題は無いと思う、巻き上げレバーのネジは左ネジ。
Super Aなどと比べると非常にシンプルである、悩むような所は無いと言って良いだろう。

トップカバー周辺は殆どプラだがその他の部分は金属が多く、MシリーズではMV1に似た構成。
フィルム巻き戻しレバー部分もほぼプラスチック。

ASA感度設定ダイヤルが無い分シンプルだが、電源スイッチがあるのはどうかと思う
私がOM-1で一番嫌いな点がそこに有る電源スイッチだから。
電線を何本か外せばミラーボックスは苦も無く外れる。

この状態だとME系と非常に似ていることが分かる。
大きく異なるのがこちら、DXコードの読み取り接点が見える。
ここまでME系と同じなのにフィルムカウンターは大幅な設計変更を加えている。
プラ部品を多用してシンプルな構成となった。
絞りの制御機構
Super Aと同じだろうと思ったら大違い、絞りレバーの位置を確認するエンコーダーが内蔵されている。
こちらもSuper Aではミラーの動作状況を確認する接点が有ったが、フレキ類も無くなり、ずっとシンプルになった。
Super Aではここにミラーの動作位置を確認するエンコーダーが有ったはず。
ところで本題(^^ゞ

やはりこのダンパーが溶け出して悪さをしていた。
こちらは熟れた物なので綺麗に掃除して交換した。
ペンタプリズムのモルト、これは分解したら必ず剥がして綺麗にしておかないと銀蒸着にまで腐食は進む。
今回も剥がして確認したところ、一部は銀蒸着まで影響を及ぼしていたが、幸い視野に影響する部分ではなった。

モルトは綺麗にはがして掃除し、リペイントしておいた。
スクリーンは完全固定、枠もプラスチック製なのでプリズムとの密閉性は良い。
ピント調整は枠を固定しているネジで行う。
Super AからP30になって随分と電装がシンプルになったなと言うのが実感でした、シャッタースピード優先とTTLオートストロボのモードが無いくらいの違いでここまでシンプルになるとは思えないですから、数年でここまで進歩したんでしょうね。

中古市場では超不人気機種ですが、デザインは最新デジタル一眼のK-rに何処と無く似ているような気がして古さは感じませんし、中身は金属多用で安心の造りですから絶対お得だと思います。
まあ、欲を言えば露出補正とマニュアルISO感度設定が欲しいかな。