PENTAX K2




電子制御式35mmフォーカルプレーン一眼レフカメラ
露出制御:追い針式マニュアル、絞り優先AE、TTL中央重点全面測光
ファインダー倍率:0.88倍(50mm・∞時)
シャッター:金属縦走行フォーカルプレーンシャッタ(セイコーMF)
1/1000〜8秒 Xシンクロ1/125秒
電池:G13×2個
寸法:144×92×52.5mm
発売年月 1975年6月 
発売時価格:クローム 72,600円

分解組み立て難易度10段階評価
 7
半田付け個所多数

6月にKXの修理を紹介しましたが、その時にJFC会友のkapitanさんから「ばらして治せず和ダンスに恨めしそうに鎮座しているK2が有るんですが、要りませんか?」という話をいただきました、「そりゃあもう当然要ります!」ってわけで、早速送っていただきました(^^ゞ

ジャンクの内容はミラーアップでした。
軍艦部を外すのは比較的簡単です、逆ネジもありませんし、シャッタースピードダイヤルは外周のネジを3本緩めれば外側だけすぽっと外れます、ずれる心配も無いので位置を確認しておく必要もありません。
PENTAXのカメラは半田付けの怪しいことが多いのですが、このカメラもやっぱり怪しいですね、早めに外して半田付けをやり直したほうがいいです。
シャッターユニットとシャッタースピードダイヤル部の半田付けの状態です、半田付け箇所は比較的多いですが、シャッターユニットまで分解するには全て外しておくのが良いでしょう。

シャッターユニットはセイコーMFシャッターです、MEのシャッターとの大きな違いはセルフタイマーも内蔵していることと、後幕の枚数がME用が6枚であるのに対し、5枚であることですね。
右が先幕、左が後幕です、ME用と違い上下で対称構造になっているのがわかります。
また左下に見える板が先幕と後幕の間にあるセパレーターで、幕の先のほうだけを分離しています、ME用では全体を分離する構造でしたね。
シャッターユニットはネジ3本緩めるだけで非常に簡単に外れます。
 このカメラは半田付けの箇所は比較的多いものの、分解性は非常に良いです、組み立ても苦労するところと言えばシャッタースピードのファインダー内表示の位置合わせくらいですね。
 構造は随分MEシリーズに近くなってきました、こうしてSPからK、Mとシリーズを見ていくと、設計の進化がわかって楽しいものです。

 同じKシリーズでもKXとKMはSシリーズのKマウント化したものであるのに対して、K2はまったくの新設計なわけです、機能的には、絞り優先AEにマニュアル露出、絞込みボタン、ミラーアップレバーなど一通りそろっていて、今使うにもまったく不自由は無いです、大きさもNikon FEなどと大体同じですから、MEに慣れた身には大きくて重いものの、手の大きな人にはかえって使い安い大きさなのかもしれません。

あれっ!ところでミラーアップの原因ですね(^^ゞ K2はミラーアップの力がちょっと弱いのかもしれません、ミラーが完全に上がりきっていないのでした、掃除と給油をしてやると快調に動き出しました。