OLYMPUS XA + A11


 

レンズ: F.Zuiko 1:2.8 f=35mm
シャッター:電子式
シャッタースピード:10〜1/500秒
焦点調節:2重像合致式マニュアルフォーカス、0.85m〜無限
露出制御:絞り優先AE ASA25〜800
電源:XA本体はSR44×2個
大きさ、重さ:102×64.5×40mm 225g
発売:1979年
発売価格:32、800円

リサイクルショップでジャンクカメラを見ていたら、見慣れないカメラが一台、な、なんとXAじゃないの、動作は問題なさそうなのに破格の¥525、ストロボユニットが液漏れして電池蓋が開かないのがジャンクの理由らしい、でもXAはストロボ取れるからね、もしストロボが直らなくても本体だけで使えばいいし、これは買うしかないでしょ(^^ゞ


一通りの動作確認をしたところ、本体の動作はまったく問題なさそうなので掃除とモルトの交換をすれば使えそう(^_^)v
問題はストロボ、まず電池蓋が取れないし、液漏れの跡が外側まで滲み出している(^_^;)
電池蓋にあめゴムを当てて思いっきり力を入れてようやく開けることが出来ました、しかしコリャ手ごわそうです。(^^ゞ

まずは分解掃除して組み立てて動作確認をしましたが、ピ〜〜という音はするものの、一向にネオン球が点灯しません。
再度分解して確認します。

コンデンサーも疑わしいのですが、今回は死んでいませんでした。
基板をよ〜く観察してみると、液漏れによる腐食で電装基盤のパターンが一部切れているようです、参ったな、こうなったら執念で治すぞ〜
                  (^^ゞ。
切れている部分に銅線を当てて補修。

結局電線も腐食のために4箇所やり直し、なんとか動作するようになりました(^_^)v
これでネオン球も点灯するようになりました、発光も問題ないようです。
XAは絞り優先AEなので当然ながら絞りがマニュアルで変えられるのですが、絞りレバーを一番上まで持っていくとストロボがポップアップするようになっていて、ポップアップしたストロボを押し込むと絞りレバーも2.8の位置に戻る、凝った作りです。
底部にあるレバー、逆光補正、バッテリーチェック、セルフタイマー。

コンパクト化とコストダウンの弊害か、一見良いアイデアのようだが、無いより良いという程度、使いづらいのは否定できない。
セルフタイマーはこれでも良しとしても、逆光補正とバッテリーチェックは同時に出来てもなんら問題にならないから(ブザーは要らないからLED点灯だけにして)一つにして、更に保持される意味も無いので押しボタン式でよいと思う、理想的には引き出してセルフタイマー保持、押し込んでバッテリーチェック兼逆光補正の自己復帰タイプが良いのではないかな?コスト的にもそんなに変わらないし、でも、その場合は右手側でなく左手側に有った方が使いやすい気もするけどね。
 このXAというカメラはオリンパスらしさ(米谷らしさ?)の塊というか、じつに細かい配慮を感じるカメラだと思います、プラカメと一言で済ませることの出来ないカメラですね。
 このカメラが発売される以前、撮影でよく失敗したのがレンズキャップの取り忘れでしたし、またレンズキャップはよく紛失したように思います、旅先で写真スポットに落ちていたのを思い出します、その対策のひとつの回答がこのレンズバリアなのでしょうね、ポケットから出してすぐ撮れる機動性もすばらしいです。
 その他にも随所に細かな気配りが感じられます、その上絞り優先AEが使えて距離計連動式となれば人気が衰えないのも無理は無いでしょう、今や同時期のプラカメのジャンクは中古店でも見向きもされない中にあって、このXAは一際輝いていました(爆)。

と、.. ここまでは良い事ばかり書いて、肝心の写りは…うーん、ちょっと期待はずれかな、近景はそこそこですが、遠景ではピントの甘い部分があります、しかも部分的になのでレンズがずれているのかもしれませんね、6枚玉のインナーフォーカスに無理があったのかなあ、組み立て精度の問題でしょうか、期待が大きすぎたって事も有るんですが、少々がっかりしました。

 いずれにしてもハーフのPENやオートハーフを超えていないように思いますが、そもそもすばらしい写りを期待するカメラではないのかもしれません、常にポケットや鞄に忍ばせてシャッターチャンスは逃さない、そんな使い方が本来なのでしょう、私もそういう使い方をしてみたいと思います。