OLYMPUS OM-10





シャッター:布幕横走式フォーカルプレーン(電子制御)
シャッタースピード:B・1〜1/1000秒
ファインダー視野率:93%
露出制御:TTL開放中央部重点測光式
フィルム感度連動範囲:ISO25〜1600
寸法:135×84×50
重量:430g(電池別)
発売:1979年6月

分解組み立て難易度(私の個人的な能力から(爆))

技術的な難易度: 
 (ミラーBOX組み付け、ファインダー内表示位置調整がちょっとね)

  大変度: 
  (電線、フレキ多数)
  
また分解してみたい度: 1


今回はOM-10です、絞り優先オート専用機ですが、オプションのマニュアルアダプターを付けるとシャッタースピードがマニュアル設定できるようになります、OM-2の廉価版的な存在なのでしょうね、外装もプラスチックが多用されていて、ちょうどPENTAX MGのような感じです。

巻上げと同時にミラーアップ、レリースしてしまう状態でやってきました。


一般的な一眼レフでは、シャッタースピード設定ダイヤルである部分がISOの設定ダイヤルになっていて、脇にAUTO、B、MANUALの切り替えスイッチがあります。
露出補正はISO感度を変えて設定するタイプで、MV-1やMGと同様にコストダウンの影響を受けていますね、補正したままにして忘れないようにしないと悲惨なことになります。
メインスイッチはCHECK(バッテリーチェック)、ON、OFF、SELF TIMERです。
ON、OFFはファインダー内露出計用で、OFFのままでも問題なく撮影はできます。

セルフタイマーはスイッチを目いっぱい右に回した位置にしてシャッターを切ると、ミラーが半分くらい上がって待機し、タイムアップ(12秒)と同時にシャッターが切れます。
巻き戻しレリーズレバーとセルフタイマー用ランプ、電子ブザーです、結構うるさいのです(>_<)。
軍艦部を外してみました、巻き戻しレバー部の固定はMGと同じタイプで、Cリングによる固定。
モード切替スイッチ部、なぜか赤い、見えない部分なので色をつける必要は無いと思うんですが。
ミラー昇降機構、OM-1と同じ構造、本体との組み立て性は悪い、勘の悪い人は無理かも。
シャッタースピードの電子制御部、中央の黒いのがTTL測光用の受光部。

シャッター幕にダイレクト測光用のランダムパターンが見える。
こんなに白いと内面反射が気になる、少なからず影響していると思う、まあフィルムと同じ反射率なら関係ないとも言えるかな?でも高速側のシャッター速度の場合は先幕が内面反射をしている時間はフィルムに比べて意外に長いと思うし、測光部の反射も大きいから影響はあるだろう。
X同調が1/60秒以下というスペックからすると、シャッタースピードが1/1000秒の時フィルムがシャッター幕から覗く幅は2mmほどしかない計算になるわけで、シャッターが開き始めの時の先幕の反射の影響はざっと16倍にもなるはず、しかも先幕が隠れるにしたがって反射面積は減るから、左側がコントラストの低い写真になるのではないかと想像する、あくまで勝手な想像なので、ダイレクト測光ファンの方、気を悪くしないでね(^_^;)
いつもの記念撮影(^_^)V。

肝心の巻き上げ不良はシャッターレリーズのリンクにプラスチック片が挟まって戻り不良になったのが原因だった。
しかしこのプラスチック片、何処から来たんだろうか?いろいろ探したが不明、とりあえず動作には問題なさそうなのでこれで修理完了とした(^_^;)。
OM-10はスクリーンの交換が出来ないことになっていますが、実は出来ます、ちょっと紹介しましょう。

まずはこんな道具を作ってください、材料は0.5mmのピアノ線です、ホームセンターなどで手に入ります。
先端は両方こういう風に曲げます。
写真の赤い矢印のカバーがありますが、これは接着剤で貼り付いていますから、ドライバーなどで傷がつかないように外します、すると下にネジが見えますので、緩めてスクリーンを押さえている金具を外します。
モルトも中央を切っておくと作業が楽です。

その後写真のようにスクリーンの奥の押さえ金具を、先ほど作った工具で下に引っ張るとスクリーンが取れてきます。
元に戻すのはちょっとコツがいりますので、自信の無い人は止めましょう(^_^;)

このカメラは電線が多くて機械としての面白みは少ないですね、まあ使う分にはまったく問題ないですが。
それにしても見ているだけでは使い方の解からない部分が多いカメラです、わかる範囲で列記してみますね。

1、X同調は?
専用のストロボを使うと自動的にシャッタースピードが1/60秒にセットされ、汎用のストロボを使う場合はセレクトダイヤルをMANUALにセットすると1/60秒になる、ただし、マニュアルアダプターをつけている場合は1/30秒以下にセットすること。

2、シャッターを切ったらミラーが中間で止まったまま固まってしまった。
電池がなくなるとその状態になります、新しい電池を入れると解除され、シャッターが切れます。

3、マニュアルアダプターを使ってもファインダー内のシャッタースピード表示が切り替わらない。
ファインダー内の表示は適正露出時のシャッタースピードをあらわすもので、実際のシャッタースピードとは一致しません、つまり、表示された数字をマニュアルアダプターでセットした時に適正露出となります。

4、シャッターレリーズの周りのレリーズロックレバーのようなものはなに?
ファインダー内露出計のオートパワーオフ(90秒)を解除する押しボタンです、回さないでください。


くらいかな?2番目のミラーアップなんか知らないで壊れたと思って買い換えた人もいるようですよ。