Nikon FM10
Zoom-NIKKOR 35〜70mm 1:3.5〜4.8


マニュアル式TTL中央部重点測光
上下走行式フォーカルプレーンシャッター(コパル)
B・1〜1/2000秒、機械式
電池 SR44×2
寸法:139×86×53mm
重量:420g(本体のみ)

分解組み立て難易度10段階評価
 6

 マニュアルニコンの入門機ですね、コシナのOEMであることは有名ですが、随所にニコンらしい味付けがあります。
このカメラについてくる、Zoom-NIKKOR 35〜70mm 1:3.5〜4.8は、やはりコシナ製ですが、単体では購入できません、貴重品かも(^_^;)。
実は私がまだEOS-KissUを使っていたころに、マニュアルのカメラが欲しくて目をつけていたカメラなんです、我が家の経済状態からして買えるのはこれしかないかな
と思っていました。
それでも当時の記憶ではレンズ付きで\33、700が最安値でしたね、今はニコンのカメラには興味がありません、ただし、高いと言う経済的理由からで、アンチニコンと
言うことではないですよ(^_^;)。
今(2003年7月現在)でもこのカメラは現行品です。
今回私のところにやってきたのは、電源入らず、巻き上げ不良のジャンク品でした、早速分解です。
 
まずは底蓋を外して巻き上げ不良の原因を探ります。
このカメラはシャッターをチャージすると左の写真の矢印のように巻上げをロックするような構造になっています、これが右写真のようにシャッター開放時に白丸部分でロック解除するようになっているのですが、今回はこの白丸部分がうまく引っかからないために常にロックの状態でした。
どうして引っかからないのか、それが問題ですね。
軍艦部を外しましたが、これがなかなか大変、軍艦部を取り付けているネジが貼り皮(正しくは貼りプラスチック)の下にあり、ストラップの金具まで全部外す必要があります、そこまでしてネジを隠す必要があるんですかね。
外装はプラスチックですが、見えない部分にもかかわらずフレームはしっかりしたアルミダイキャスト構造です、コストは下げても性能に関係する部分はシッカリした作りで好感が持てます。

ミラーBOXはフロントプレートと別構造でした、マウント金具を外して、それからフロントプレートを外します。
ミラーBOXを外してみました、シャッターユニットはコパル製です。

よく見ると三脚ネジの取り付け部付近に、ヒビ割れが見えます、電池ケースからの電線も根元で切れていました、多分三脚に載せた状態で転倒させたのでしょう、そのために底部が盛り上がって上記の白丸部分が掛からなくなっていたのでした。
変形した部分を修正して、ひび割れ部はエポキシ接着剤で固めました。

 このカメラ、低価格の入門機とはいえ、シャッターユニットは機械式コパル製、フレームもアルミダイキャスト製で、基本性能は十分です、本家のFMの性能は十分にクリアーしているのではないでしょうか、外装がプラスチックであることも、コストダウンが目的だったにせよ、少々のことでは凹まないので、入門機としてはかえって都合が良いと思います。
難点を言えばちょっと音がうるさいですが、これもご愛嬌でしょう。

試 写


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