minolta X-7




電子制御式横走布幕フォーカルプレインシャッター
シャッタースピード:X,B,1〜1/1000秒
測光形式:TTL開放測光中央部重点、平均測光方式
自動露出:絞り優先式AE
マウント:ミノルタバヨネットマウント 
 寸法:横138×高88×厚さ52mm 495g(電池なし) 
電池:G13×2個
発売年:1979年3月
発売時価格:39,500円

分解組み立て難易度10段階評価
 7
半田付け個所多数、フレキ断線の可能性大

 minolta X-7とくれば誰しも思い出すのが「宮崎 美子」のCMだろう、私なんかカメラのCMだったことは覚えていたけど、何のカメラのコマーシャルだったかまでは覚えていなかった(爆)

実はX-○○シリーズは電装が面倒で手を出さなかった、まあ頼まれて修理したことはありましたけどね。

今回はとっても安いジャンクが手に入ったので修理してみました。
巻き上げレバーがこんな状態、ぶらぶらしている、多分巻き上げのラチェットか何かが外れたのか、ピンが壊れたとか、そんな感じかな?なんて軽い気持ちで分解スタート(爆)
とりあえず底蓋を外してみる、このときは何がなんだかさっぱり分からない、巻き上げ状態なのか?巻き上げ前なのか?

ワインダーで駆動する部分を10円玉で回そうとしたがまったく回りそうに無い、さあどうする?
まあ、いずれにしても巻き上げレバーの故障は2次的なものであることは確認できた、またしても総分解か(爆)
底にまでフレキ基板が有る、これだけで分解したくなくなっちゃうよね(^^ゞ
トップカバーを外す、左ネジは無いので特に注意するようなことも無い。

minoltaのカメラは電装のまとまりが良くないものが多い、外すのは勇気と気力が必要。
巻上げ部を外してみた、ガガーン(^_^;)
こりゃしっかり壊れてますね。
お得意の半田付け、ただし力の掛かる部分なので軸とプレートの両側に一度半田を盛り、加熱しながら溶かし込んでいくような手法が必要、専用のフラックスも必須、単純に半田付けしてもすぐに壊れます。

その際、カウンタープレートの軸受け部分はプラなので外しておくこと。

しかし、ここが治っても巻上げが出来ないことには違いない。

と思ったが、巻き上げ出来ない理由簡単だった、なんのことはない巻き上げ状態だからだった(爆)つまりはレリーズ出来ないから巻き上げられていないと思って無理に巻き上げて壊したということか?もしレリーズ出来ない理由が電池が無かっただけなら大馬鹿者であるが(^^ゞ

まあいずれにしても点検はしとかなくちゃね、というわけで総分解、電装さえ外せばここまで分解するのは簡単。

このころカメラのフレームはすでにアルミとプラのハイブリッド成形(フォーカスフレーム部はアルミ、両サイドはプラの一体成形)である、作りは悪くない。
ミラーBOXとシャッターユニットは一緒に外れてくる。

中央の銅板部分がミラーのトリガー機構。
白いギヤはシャッターのチャージ用ギヤ。
シャッターユニットを外した、ミラーアップ機構のチャージ部分。

茶色と黒の電線はレリーズソレノイド用
ミラーアップ機構とシャッタートリガー機構。

動作シーケンスは
ソレノイドON
ミラーアップ
シャッタートリガーON
シャッター動作完了
ミラーリターン

となる、極普通のシーケンスだが、機構は結構独創的で面白い。
こちらシャッターユニット。

私は布幕式でフレームに組まない、いわゆるユニットタイプのシャッター機構はminolta以外に知らない。
意外にシンプルである、上の方に有る赤いのはセルフタイマーのランプ、なんとシャッターユニットについている。

とまあここまで分解したが特に問題は無さそうである。
というわけで組立てて完成、普通に動作する、やっぱり電池が無かっただけか(爆)
私はminoltaのカメラは得意ではない、設計が独創的で、半田付けの個所も多いので分解は面倒である、当然組立てもね。
だが・・・実は電装の外し方は要領をつかむと意外に簡単である、電線を外す手間は掛かるけどね、なので知ってしまえばこっちのもの・・・、さーどうしよう、またXシリーズに手を出すか(爆)

ところでこのカメラ、巻き戻しの軸受けがプラなので組立時にネジを締めすぎないように注意しよう、ポッキリと折れる可能性あり。