minolta V2




レンズ: ROKKOR-PF 1:2 f=45mm
シャッタースピード:B 1〜1/2000秒
露出制御:露出計なし、フルマニュアル
大きさ、重さ:132×80×70mm
発売:1958年
発売価格:24、800円

分解組み立て難易度10段階評価(私の個人的な能力から(爆))

技術的な難易度: 
 (電装がないのでシャッターさえOKなら写る(^^ゞ)

  大変度: 3
  (これも電装が無いので比較的楽)
  
このカメラは2004年の初めにカー助さんのカメラを多数修理した時のお礼で頂いたカメラの一台です。
頂いた時は前玉が落ちないようにテープで止めてありました(^^ゞ ジャンクだったのかな?分解して途中で諦めたみたいですね。
このカメラは電装も無いので、シャッターの動作不良くらいしか壊れそうなところはないですから、まずは考えないで分解です。

シャッターユニットを分解してみました。
これはシャッタースピードを変えるガバナーユニットです、ジャンクの原因はここのようですね、低速シャッタースピードのガバナーを切り替えるレバーですが、なんでこんなになっちゃったんでしょうか?
修正は、曲がりを直して組み立てて動作確認して分解して修正しての繰り返しです、手間がかかります、ほんのちょっと狂うとシャッタースピードがおかしくなります、ガバナーユニットの取り付けが0.1mm狂っただけでも駄目ですね、結構微妙でした。
後玉の周りにモルトがあるので分解して交換しました。

このカメラ、巻き上げは右ですが、フィルムカウンターは左です、私はカウンターは巻き上げ側にあるものだと決め付けてましたからちょっとカルチャーショック!(笑)

ブライトフレーム用に大きなプリズムが有る。
パララックス補正付き
このスペック!写りを期待しないわけにはいかない!(^^ゞ
シャッター速度は最速1/2000秒、これにはちょっとトリックがあります。

1/1000秒はF4以上、1/2000秒はF8以上でしか使えないのです。
ASAメモリーダイヤル付き。
三脚ネジは左寄り、この重さでこんなに寄ってるとちょっとね、真ん中にしてくれればいいのに…

底蓋を外すにはこの三脚ネジの周りの革を剥がして、出てきたネジを外す必要があります。
CHIYODA KOGAKUの表示、時代を感じさせますね。
このカメラは、シャッタースピードが最速1/2000秒ということで発売当時話題になったようです、ですが実際は制約があって、1/1000秒はF4、1/2000秒はF8以上でないと使えません、何でかって言いますと、1/2000秒はシャッターのスピードを上げたのではなく、完全に開かないように工夫しているだけだからです、シャッターの本来の性能は1/500秒だと言うことですね。
その工夫が面白いのです、後のプログラムシャッターでは開き加減を調整するためのストッパーを動かしているんですが、このシャッターは通常よりも閉まった位置にシャッター幕を移動させるんです、ためしにレンズからシャッターを覗きながらシャッタースピードを1/2000秒にセットしてみてください、通常よりもシャッターが閉じるのが解かります。
ですから、絞りを全開にしても1/2000秒の時はF8になってしまうわけです、これってつまりプログラムシャッターの発想はここから来たのかな?なんて思ったのでした。

 


写真をクリックすると試写が見られます。