minolta V




レンズ: ROKKOR-PF 1:2 f=45mm
シャッタースピード:B 1〜1/2000秒
露出制御:露出計なし、フルマニュアル
大きさ、重さ:132×80×70mm
発売:???年
発売価格:????円


JFCの会友であるdaddyさんからX7のプリズム修理の御礼にと
ジャンクカメラを何台か頂いた、そのうちの1台がこのカメラ。

見たころV2とそっくり、と言うか、どう比べても違いが分からない(?_?)

状態は不明だが、とりあえずレンズがボディーからゴロンと外れている(^^ゞ
当初それだけだと思ってスタートしたのだが、どうしてどうして
とんでもないことになっていました。

レンズが外れている原因を探るために色々にらめっこしたが益々分からない、どうしてレンズが外れているのだろか?そんなことを考えながらレンズを分解。

写真はレンズの分解を始めたところ。

本体は届いた時のままの状態。
色々観察の結果、原因は分かった。

写真は本体側のヘリコイドとピント調整リングだが、本来はヘリコイドがこの向きにボディーの内側にハマっているはずなのに、反対向きにネジ止めされていた、どうやら外れてしまったのではなく、組立てを間違えた物のようだ。
ボディー側のヘリコイドだか、下のリブがボディー内側に入り込み、上側にはピントリングがネジ止めされる。

このネジ、直径2mmで4本だけ、これでレンズとシャッターユニット一式をボディーと繋いでいる、なんとも心もとない。

よく見れば折れている(^^ゞ

反対側からドリルで通し、折れたネジを除去。
フロントボードの内側にヘリコイドリングを入れ込み、ピントリングを取り付ける。
ヘリコイドは8条ネジ、取り付けネジは4等分であるから、ヘリコイドとのズレを考慮する必要は無い。

ネジは処分したカメラからのお下がり。
次にレンズ側のヘリコイドをねじ込む。

こちらはねじ込み位置が45度ズレる可能性がある。

確認方法はピントリングを無限位置に回した状態(真上に∞がくるように)で、ファインダーが無限に合うようにレンズ側のヘリコイドを回して調整する、このときシャッターユニットベースの取り付けネジが真上の0度から始まる位置にくればOKである、もし45度の位置に来るようならレンズ側ヘリコイドを一度外し、45度ずらしてねじ込み、再度確認を行う。

レンズ側ヘリコイドにシャッターユニットのベースを取り付ける。

取り付けた後に再度無限位置が合うか確認する。
シャッタユニットを取り付け、動作確認を行う。

が・・・動かない(^^ゞ

V2の時と同じ症状(^^ゞ これって持病?・・・

そこでちょっと確認してみました、どうやら低速でシャッターを切った後、シャッターが動作完了しないままシャッター速度を無理に変更するとこうなるようだ。

ここはベンジン浴と調整を行い、解決。

で、再度組み立てて動作確認・・・ややや、動くようにはなったけれど、やはりシャッタースピードがおかしい、また何度も調整。
さてこれで完了!
と思いきや、絞りの動作がおかしい、一枚だけまともに動かない、参った、また分解である。


写真で分かるだろうか?一番奥の一枚だけ、妙な位置関係になっている。
このシャッターユニット、絞りの修理にはシャッター羽まで外す必要がある。
絞りに到達。

異常な一枚は、お尻の部分が変形して窓から飛び出してしまっている、これじゃまともに動くわけが無い。
というわけでここまで分解、変形を修正して組みなおした。
シャッター羽の組み付けはcanonetQL17のシャッターユニットのような裏技は必要ない、比較的楽な部類。

この後再度シャッタースピードの調整に苦労したことは言うまでも無い(爆)
それにしてもV2と何が違うんだろうか?
シャッターユニットも最速1/2000秒だし・・・
レンズも同じだし・・・”V"と”V2"、一体どういう関係なんだろう?違いがさっぱり分からない。

最初はレンズが外れただけの修理と軽く考えていた、だが、どうやら絞りの修理をするために分解してヘリコイド部分を壊してしまい、再度組み立てる時に間違えてしまったものと思われる。

そんなわけでここで紹介し切れなかった細かい修理が次々(^^ゞ お蔭さまで何度も分解組立てを行ったので丸一週間楽しんだ。

さて次は何に手を出そうかな?


2008/4/21記