Kodak Retina Uc


レンズ: Retina-Xenon Cf:2.8/50mm(前玉交換式、合計4群6枚)
撮影距離 0.8m〜∞
シャッター: COMPUR SYNCHRO,B・1〜1/500秒

随分前にJFCの会友から修理を頼まれていた、ここ半年はカメラの修理をしていないから、それよりも前に頼まれたって事になるのかなあ(^^ゞ
故障内容はシャッターチャージできないと言うもの、さて、治りますか?

前玉群は交換式なのでまったく問題なく外れる。あたり前か(爆)。

したがって分解もさほど難しくは無い、シャッターユニットもフィルム室側から後玉群とロックネジを外せば簡単に外れる。




さて動作確認である。

チャージ動作で歯車が回転し、下の矢印の先端部
の爪が何処かに引っかかるはず。

しかしいくら観察してもそのような所は無い(~_~;)
とりあえず分解して観察することに・・・


色々観察した結果、A部分が破損しているようだ(T_T)。

右側の部品はシャッターを動作させる部品で
@の部分がAの部分にあるはずの爪に引っかかって
チャージされるのだと思う。

Cはシャッターを開く爪
Bはシャッターを閉じる爪・・・だったと思う(^^ゞ





折れた爪は想像しながら鉄片で作成して半田付けした。
多分こんな風になっていたんじゃないかな(^^ゞ

半田付けによって厚みが変わるので干渉確認をしたが、幸いギリギリで大丈夫みたい。



組立ててみたが、問題なくチャージできるようだ。

あとは組み立てて完成!

部品が破損していると解った時は正直言って諦めかけた、部品が無ければ修理は無理だろうって言うのが正しい答えだと思う、だが色々考えているうちに、動かないならゴミ同然、駄目元で修理してみようと思い直した、部品が小さいだけに溶接は無理だろう、だが半田付けならなんとかなるんじゃないかな?そう思えてきた。
しかし半田付けと成れば爪の部分の厚みが増す、それでも動作に支障が無いか確認しなければならない、非常に狭い部分だけに慎重に何度も確認をした、止めを刺すことにだけはしたくない。

結果、なんとか隙間は確保出来そうだ、後は半田付けをどうするか?
半田付けする鉄片は先日購入したカーオーディオに付いてきた鉄のブラケット・・・、使わないのでゴミ箱に入っていた、都合よく先端が小さく90度に曲がっている部分があったので、金切狭で切断し、形を整えて半田付けしてなんとか使えそうなものが出来上がった。
半田付けで厚くなった部分が通る隙間が有った事が幸いしたと言える。

久し振りのカメラ修理、冷や汗もかいたがちょっとワクワクもする一日だった(^^ゞ
 


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