バルナック系のコピーカメラは数多く出回っているのですが、その中でもCanonは角ばったボディーが特徴的で個性を出しています、しかし、私としてはその中途半端なコピーの仕方が好きになれなくて欲しいと思いませんでした(いつも同じような言い訳言ってますね、(^^ゞ) ですが、Canonのレンズには興味がありました、今回手に入れた50mm f:1.8は曇ることで有名ですよね、曇っていないと高値が付いてなかなか手が出ませんので、この際曇ったジャンクレンズを手に入れて磨いてみることにしました。 で、ついでにボディーも(^^ゞ、こちらもジャンクです、シャッター幕が無いと言うものでした、軍艦部の巻き上げ側にアタリもあります。 レンズは3週間掛けてのんびりと磨き上げました、何とか納得のいくところまで曇りは取れましたが、写りはどうでしょうね。 ボディーの方は金属幕を布幕に張り替えることにしました、まあなんとかなるでしょう。 |
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外装を全て外した状態です、シャッター幕は切り取られているようでね、これでは長さがつかめないのでカットアンドトライで行くしかないようです。 | |
![]() | 少しだけ残っていた幕を剥がしました。 薄い金属箔です、ステンレスらしいですが、同じものを手に入れるのは困難ですし、布幕に変更することにします。 |
![]() | 布幕に張替え中。 制御部は問題なく動作しているようなので、今回は分解しないで幕交換に挑戦です。 |
![]() 布幕式 Canon P の誕生! (^^ゞ あとは組み立てるだけなので、内部観察です。 | |
![]() | ルミフィールド式ファインダーと、パララックス自動補正機構。 視野枠は接眼部にあるので、パララクス補正も接眼部にあります。 |
![]() | 距離計付近。 ファインダーはプリズム貼り合わせの等倍ファインダー、バルナックに慣れた目には感動もの(^^ゞ |
![]() | 一軸不回転式シャッター幕制御機構 さすがにバルナック系とはちがい、一軸不回転式のために随分複雑になっている。 シャッターレリーズも使いやすい位置。 |
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前後の外装はこんな感じで外れる、作業性はとてもよい。 | |
![]() | セルフタイマーの飾りネジが切れてしまった、慎重に締めたつもりだったんだけどなあ(;_;) 仕方が無いので中央に穴を開けて、ネジはジャンクカメラを処分した時の残りネジから探した。あとはそのまま締めるだけ。 |
![]() | ネジを締めた後、アルミテープを貼りつける。 どうですか?、結構解からないでしょう、カニ目の穴まで隠れちゃったけどね |
![]() | ボトムカバーに見たようなダイヤルがある、これはバルナック系ではボトムカバーのロックなんだけど、このカメラの場合は裏蓋のロック解除レバーをロックするためのものです。 |
![]() | 巻き戻しレバーは細いので、外さなくてもトップカバーが外れるので便利です。 |
![]() | シャッタースピードダイヤルは一軸不回転式なので巻き上げ前だろうと後だろうと、いつでも切り替えができる、これって今時のカメラでは当たり前の事なんだけど、バルナック系を使っていると、これがとっても便利に感じるから不思議ですね。 |
これでなんとか復活しました、シャッターの動作音は「クシャッ」っていう感じです、金属幕の音は聞いたことが無いので違いはわかりません、機会があったら一度比較して見たいと思います。 ところでこのカメラ、とっても作りが良いのです、ライカとまでは言わないですが、小さな部品まで丁寧に作られています、Canonも随分真面目にカメラを作っていたんだなあという印象でした。 また、メンテナンスもしやすい構造ですし、幕以外には壊れそうなところも見当たらないですから、長く使える良いカメラだと思います。 |